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革新の担い手を育てる人材育成プログラム「Make2030」とは?(後編)

4. 受講者の好奇心を刺激し、視野を広げるSTEP1

STEP1の「中長期の理解向上」では、経営陣と有識者による対談と、中期の経営課題に関わる取り組みテーマに関連した講演を実施しました。

『中長期の理解向上』『チーム活動』『リーダー像の明確化』の3つのSTEPを解説する図

西田「社長の中島をはじめ、経営陣には変革の必要性や、視座を高めて経営課題を捉えるための対談を行ってもらいました。中期の取り組みテーマに関連した講演は11回行い、講演後の質疑応答では想像以上の数の質問が寄せられました」

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人材開発部 西田

高見「講演では、経営管理の高度化やコミュニケーションデザインなど、人によっては普段の業務であまり触れる機会のない内容について話してもらいました。こうした講演を通じて、受講者の好奇心を刺激し、視野を広げ、新たな視点で自分の職場を見つめ直す機会の提供を目指しました」

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人材開発部 高見

5. 視野・視座を広げ、アクションプランを導き出すSTEP2

STEP2のチーム活動では、約130名の受講者を27チームに分け、疑似経営チームを結成。世界に対する洞察を深め、未来の姿を言語化・可視化する「未来妄想ストーリー」、その妄想とムラタの経営課題を結びつけ、具体的な施策を提案する「アクションプラン」に、それぞれ約3か月かけて取り組んでもらいました。

視野・視座を広げ、アクションプランを導き出すSTEP2の解説フロー図

高見「アクションプランを経営陣に提案する最終報告会をゴールとしましたが、プランの内容以上に、さまざまな考えや価値観を持ったメンバーと、組織を超えて対話するプロセスをもっとも重視しました。担当業務から離れ、ゼロベースで自分たちがやりたいことを見つけることや、それをチームですり合わせて行くことに苦労したチームは多かったです」

西田「環境や地方創生、人生100年時代など、多種多様なテーマに基づくアクションプランが集まり、最終報告会で経営陣への提案を行いました。経営陣からは、新鮮なテーマを評価する声も、経営課題の観点からはまだ弱いという意見もありました。経営陣が本気になって参加し、率直な意見を交わせたことは、受講者にとって良い経験になったと思います」

實熊「STEP2からは、部門長クラスの方々にメンターとして参加してもらいました。メンターが受講者の相談に乗る月1のミーティングを実施し、受講者だけでは見えない角度からアドバイスをもらいました」

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人材開発部 實熊

松村「チームごとに社内外でのフィールドワークを実施したこともポイントです。社内であれば、これまで関わったことのない従業員にも幅広くアプローチしたり、何度も役員と対話を重ねたりしたチームもありました。また、社外にも積極的に足を運び、社内だけでは得られない考え方に触れ、刺激を受けていたチームも多かったです。このように、視野・視座を広げるためのさまざまな活動をメンバー自ら考え、実践しました」

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人材開発部 松村

西田『未来妄想ストーリー』では、ムラタという主語を忘れ、自由な視点・発想から世界や社会について妄想してもらったことも特徴的です。STEP2では、横だけでなく縦や外とのつながりを強化できた点も重要な成果のひとつとなりました」

6. 目指すべきリーダー像を明確にし、日々の業務で挑戦を続けるSTEP3

STEP3の「リーダー像の明確化」では、自身のキャリアと向き合い、リーダー像について対話する機会を設けました。

實熊「育成責任者となる部門長と受講者との1on1ミーティングや、チーム内での対話を通じて、目指すべきリーダー像を明確にし、それを日々の業務のなかでアクションに結びつけて行くことがSTEP3の狙いです」

西田「受講者が経営陣やメンターと対話する機会も設けました。メンターの皆さんは、慣れ親しんだ方法を意味するコンフォートゾーンから脱却し、手を伸ばしてぎりぎり届くところ、すなわちストレッチゾーンにチャレンジしてほしいという言葉を受講者にかけていました」

實熊「受講者からは、経営層やメンターとの対話から刺激を受けている、目指すべきリーダー像に関する悩みを解決できたという声が寄せられています。また、STEP2〜3を通じて、受講者の間では本音でメンバーと話し合える空気感や意識が浸透して行ったと思います」

7. 「Make2030」を通じて人材育成の風土や文化を根付かせる

ムラタとしても初となる大規模な研修プログラム「Make2030」を終えて、實熊が指摘した「本音で話し合う空気感や意識の浸透」は重要なポイントだと高見は続けます。

高見「受講者が本音で話し合うという点ともつながっていますが、『Make2030』では、人材が成長するうえで本人の主体性がとても大きく影響することをあらためて実感しました。それだけでなく、その本人の主体性を周囲が本気で支援することもとても重要でした」

實熊「また、日々の業務のなかでアクションに結びつけるという意味では、『Make2030』に終わりはなく、今後も続いて行きます。この先は、一人ひとりがどう行動するか、どう周りを巻き込んで行くかがカギになると思います」

松村「『Make2030』の本当の成果が現れるのは数年先であると考えています。受講者にはぜひ、『Make2030』で得たものを日々のなかで活かしながら、ムラタの未来を切り拓いて行ってほしいと思います」

西田「今回の『Make2030』を起点に、人材育成への積極的な風土をさらに根付かせて行きたいですね。未来を担う人材たちの、組織を超えた出会いの場を提供できたという意味でも、『Make2030』は価値あるものになったと思っています」

※所属部署は2023年6月時点です

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