DLW32MH101XT2

ノイズ対策技術 / 事例紹介(自動車)
INDEX
伝導エミッションと同様の1000Base-T1 EMC Test Boardを用いてDPI(Direct Power Injection)試験を行いました。
周波数 | 1 - 1000MHz |
---|---|
Power(MAX) | 39dBm |
Power Step | 0.5dB |
EUT | 1000Base-T1 EMC Test Board |
DC Power Supply | GP035-5(Takasago) |
Signal Generator | SML02(Rohde&Schwarz) |
Power Amplifier | BSA1040-100 (1-400MHz) BLWA4010-100 (400-1000MHz) |
1000Base-T1EMC評価ボード上の信号ラインに対し外部からコモンモードノイズを注入し、制御PCにおいて通信エラーの有無を確認しました。
評価用CMCCとして伝導エミッションと同様に、1000Base-T1用CMCCであるDLW32MH101XT2、100Base-T1用DLW43MH201XK2、CAN用DLW32SH101XK2を用いました。
2MHz以下の低周波ではCMCCによってレベルに差が生じましたが、それ以外では実力に差がなく、全て限度値を満たしました。
2MHz以下でのCMCCによる違いは、Scc21によると考えられます。モード変換特性による違いはDPI試験に影響しませんでした。
1000Base-T1に続き、100Base-T1においてDPI試験を行った結果、100Base-T1用のCMCCでは限度値を満足しましたが、CAN用CMCCを用いると1MHz以下の低周波で100Base-T1用CMCCより実力が劣る他、8~60MHzで限度値を下回り、NGとなりました。
2MHz以下における違いはScc21によると考えられます。また8~60MHzにおける違いはモード変換特性によると考えられます。
100Base-T1においてCMCCのモード変換特性が試験結果に影響を与えた原因として、外部から注入されたコモンモードノイズがディファレンシャルモードノイズに変換され、信号波形を歪ませることで通信エラーを誘発したと考えられます。
伝導エミッションと同様にCMCC以外に、ボード上のアンバランスによるモード変換が影響することも考えられるため、ボード設計には注意が必要です。
1. 自動車車内ネットワークの信号ラインから放射されるノイズ対策に効果的です。
2. 車載Ethernet規格1000Base-T1適合
3. 自動車用途に対応した使用温度範囲(-40~125℃)
1. L4.5×W3.2×T2.7mm 寸法公差±0.2mmの小型タイプ
2. 小型ながら200μH (at 0.1MHz) のコモンモードインダクタンスを実現
3. モード変換特性を大幅に改善
対応I/F | 品番 | サイズ | コモンモードインダクタンス | 定格電流 |
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1000Base-T1 | DLW32MH101XT2 | 3.2×2.5mm | 100μH typ | 100mA |
100Base-T1 | DLW43MH201XK2 | 4.5×3.2mm | 200μH typ | 110mA |