ノイズ対策技術 / 事例紹介(民生)
ToFのノイズ対策-2
INDEX
3. ToFにおけるノイズ問題
急峻な高出力パルスを放出する際、以下の図のようにドライバ回路には急に大電流が流れて電源ライン上に大きな電圧スパイクが形成されやすくなります。
ここから発生したノイズが受信側に干渉してToFセンサ感度が劣化することが懸念されます。
ノイズの放射は大部分がシールドによって防ぐことが可能ですが、これに加えて、電源ラインを介したノイズ伝導を防ぐ必要があります。
ノイズ伝導を抑制するためのEMIフィルタを用いた有効な方法を紹介します。
4. フェライトビーズを用いた電源のノイズ対策
このようなノイズ問題に関しては、フェライトビーズの挿入が有効です。
VCSELとLaser driverの付近にフェライトビーズを挿入することで、電源ライン側に漏れ出すスパイクノイズの振幅を低減することが可能です。
また発信側と受信側の間のGNDラインにフェライトビーズを挿入することで、GNDを通じてノイズが伝わるのを防ぐことができます。
- 電源ラインを介したノイズ伝導を抑制するために、発信側の電源流入部にフェライトビーズを挿入
- GNDラインを介したノイズ伝導を抑制するために、受信側GND接続部にフェライトビーズを挿入
5. ノイズ対策に推奨するフェライトビーズ
問題となりやすいノイズ周波数を考慮して選定しています。
取り付けるスペースに合わせて最適な品番をお選びください。
取り付けスペースに余裕がある場合
取り付けスペースに余裕がない場合
-
BLM15KD200SN1
- 1005の小型サイズ
- 広帯域対応
- 続けて読む: フェライトビーズ挿入の効果確認