インダクタガイド

巻線タイプRF(高周波)インダクタLQWシリーズのラインアップ

1.はじめに

株式会社 村田製作所 製品情報サイト技術コラム「RF(高周波)インダクタの種類と特徴 [部品選択編]」では、RFインダクタは工法別に巻線・積層・フィルムタイプの3タイプに分類することができ、それぞれに特徴があることを説明しました。
そのなかで巻線タイプであるLQWシリーズは、High Q・低直流抵抗・大電流・大インダクタンスの特徴があり、種々のRF回路のパフォーマンス向上に貢献しています。

巻線タイプLQWシリーズ

より効果的に部品選定するために、村田製作所LQWシリーズのラインアップを3つの観点で紹介します。

2.巻線タイプRFインダクタLQWシリーズのラインアップ

図1

◆サイズ

サイズが大きくなるにつれて、一般にQ値(コイルの品質を表す値)は高くなり、また大きなインダクタンス値を取ることが可能となります。
携帯電話やモジュールなどの小型セット向けにはサイズ重視でLQW03/04/15サイズ、基地局やセットトップボックス(テレビ受像機に接続して使用する電子機器の一つ)などの比較的大型のセットでは特性を重視してLQW18/2B/2Uシリーズといった大型サイズの部品が使用される傾向があります。

◆High Q

太巻線技術・コア設計最適化等により、High Q特性を実現しています。
太巻線を使用している分インダクタンスのラインアップは限られますが、RF特性を向上させたい場合や特性を維持してインダクタを小型化したい場合に、最適なシリーズとなっています。
図2にQ特性の違いを示します。

図2

◆フェライトタイプ

RF回路ではフィルタ・チョーク用途としてもインダクタが使用されます。対策周波数が低い場合、フィルタ回路を形成する際に比較的高いインダクタンス値が必要となりますが、フェライトタイプのインダクタを使用することによりそれを小型で実現することができます。
図3にフェライトタイプLQWシリーズのラインアップを示します。

図3

図1と比較すると、小型で高いインダクタンスが実現できていることが分かります。但しQ値は低くなる傾向がありますので、マッチング用途など高いQ値が必要な用途には不向きと言えます。

フェライトタイプのアプリケーション資料についても確認ください。
・「車載カメラのBias Tee用途に適したインダクタ[巻線インダクタ編]
・「PAの電源ラインのノイズ対策技術-チョーク用電源系インダクタの活用例-

◆車載対応ラインアップ

将来的な自動運転を見越し、車載機器内のRF回路のマッチングやチョークコイルとして使われるAEC-Q200準拠したLQWシリーズのラインアップ拡充にも注力しています。村田製作所LQWシリーズを含むRFインダクタ車載対応ラインアップについても、高周波回路用インダクタのラインアップ一覧表 自動車用セレクションツールより選択して確認ください。

高周波回路用インダクタのラインアップ一覧表ページはこちら

3.SimSurfing

村田製作所では、お客様の設計段階での部品選定に役立ててもらうことを目的として、設計支援ツールSimSurfingを公開しています。

必要スペックからの最適商品検索の他、商品間の特性比較、Sパラメータ・SPICEモデルといったシミュレーション用データもダウンロードすることができます。

4.まとめ

巻線タイプRFインダクタLQWシリーズは、High Q・低直流抵抗・大電流・大インダクタンスの特徴があります。
お客様の必要とする要求特性に応じて、サイズ・High Q・フェライトタイプの観点からラインアップされたシリーズより最適な商品を選択ください。

株式会社 村田製作所
EMI事業部 商品技術部 商品技術3課
田中忠

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