コンデンサガイド

コンデンサの基礎 【第6回】 チップ積層セラミックコンデンサの実装方法

本コラムはコンデンサの基礎を解説する技術コラムです。
今回は代表的なセラミックコンデンサの実装方法を取り上げてご説明いたします。

【第6回 チップ積層セラミックコンデンサの実装方法】

急速なセットの小型化に伴いセラミックコンデンサをはじめとする電子部品の、サイズは、
3216→2012→1608→1005→0603→0402* と小型化が進み、実装技術も更に難しさが増しています。

* 3216:3.2mm×1.6mm/2012:2.0.mm×1.2mm/1608:1.6mm×0.8mm/
1005:1.0mm×0.5mm/0603:0.6mm×0.3mm/0402:0.4mm×0.2mm

実装における問題としては、図1に示すような部品の位置ずれ、浮き、立ち上りといったモードがあげられます。このうちチップが立ち上る現象のことを墓石のように見えることからツームストーン現象(別名マンハッタン現象)と呼ばれています。

実装における問題点
図1 実装における問題点

このツームストーン現象のメカニズムとその対策のポイントについて以下に紹介をします。
まず、ツームストーン現象のメカニズムは図2に示すように、はんだ付け時においてチップの左右の電極に掛る張力がアンバランスになり、片側が浮き回転してしまうためにおこります。

ツームストーン現象のメカニズム
図2 ツームストーン現象のメカニズム

張力のアンバランスは、左右のランド面積、はんだ量、温度、搭載位置バラツキなどが影響しており、これをいかに少なくするかが上手く実装するコツです。
基板設計、実装工程(「印刷」、「搭載」、「はんだ付け(例.リフロー)」)で注意頂きたい内容は以下の通りです。 

1. 基板設計

図3に示すように左右のランド(プリント基板上の銅泊パターン:部品を搭載する部分)の寸法「面積/形状」が異なると、はんだ付け時に左右の電極に働く張力差が発生し、チップ立ちに繋がります。
各部品で推奨されています形状/寸法の基準に従い左右対称になるように設計して頂くことが重要です。

左右非対称のランド
図3 左右非対称のランド

2. 印刷

プリント基板上にはんだペーストを印刷する工程にて、図4に示すように左右のはんだ量が不均一になると、はんだ付け時に左右の電極に働く張力差が発生しチップ立ちに繋がります。
また、はんだ量が多くなると電極に働く張力が大きくなるので、極力はんだ量を少なく左右のはんだ量を均一にすることがチップ立ちを防ぐポイントになります。

印刷されたはんだペースト
図4 印刷されたはんだペースト

3. 搭載

部品を実装機(マウンタ-)によりプリント基板に搭載する際、少々の位置ずれに対しては、リフロー過程によりはんだが溶けた時の表面張力により、自己調整が働き修正がされます。
しかし、位置ずれ量が許容を超えると一方の基板ランド上のはんだに引き寄せられてしまい、チップ立ちに繋がります。小型化に伴い更に部品の搭載精度が重要なポイントとなってきています。

4. リフロー

熱を加えてはんだを溶かすリフロー炉の温度上昇が急速な場合、基板上の実装部品の大きさや密度により、炉内温度が安定せず部品の端子間に温度差が発生します。このため電極間のはんだペーストの溶け方が異なり電極に働く張力差が発生しチップ立ちに繋がります。
図5のように適切な予熱ステージを設けることで、炉内熱容量が安定し温度バラツキを緩和することができます。各部品で推奨されているリフロープロファイルに従って下さい。

リフロープロファイル
図5 リフロープロファイル

* 実装方法を誤ると問題が発生する可能性がありますので、
納入仕様書やカタログに記載されている実装上の注意を参考に十分評価頂いた上、
実装条件を決定して頂きますようお願いいたします。

担当:村田製作所 コンポーネント事業本部 H.K 

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