スマートシティの未来ビジョンとテクノロジーのイメージ

【ホワイトペーパーあり】スマートシティの未来ビジョンとテクノロジー

2020年、大手自動車メーカーと通信事業会社がスマートシティビジネスにおいて業務資本提携を結ぶなど、スマートシティに改めて注目が集まっています。私たちが暮らす街の未来に大きく影響するスマートシティについて、そのビジョンや必要不可欠なテクノロジーを見ていきましょう。

1. スマートシティが描く未来の都市ビジョン

 

スマートシティという考えが生まれた背景には、世界中の都市が直面する社会問題があります。それは、農村から都市への移住増加です。すでにアジアやアフリカ諸国で都市部の爆発的な人口増加が生じているように、2050年には世界の人口の68%、約67億人が都市部に移住すると予測されています。

では、都市部の人口が増えるとどのような問題が起きるでしょうか? 想像しやすいところでは、自動車の渋滞、排出ガスの増加、電力やガスなどのエネルギー不足。さらに、満足な医療が受けられない、街にゴミがあふれるといった事態も予測され、都市が機能不全に陥ってしまう可能性が危惧されています。

そうした社会問題を背景に、IoT(モノのインターネット化)などを駆使して街全体を管理し、円滑に、効率的に、快適に都市を機能させるスマートシティの考えが生まれました。例えば、交通渋滞が緩和されることで快適になる上に、新たに道路を増やす必要もなくなります。水道管ネットワークが水漏れなどの異常を識別することで、最適な修理・交換ができます。つまり、暮らしやすさや環境にやさしいことに加え、インフラ投資が削減できるので経済的メリットも大きい。それが、スマートシティが描く未来の都市のあり方なのです。

2. スマートシティに必要不可欠なテクノロジー

 

スマートシティを実現するための大前提は、“あらゆる場所でインターネット接続を可能とする環境”です。例えば、水道管の異常を識別するには、水道管がネットワークに繋がっていることが前提であり、異常を検知するセンサや、異常の知らせを受けるプラットフォームやデータセンタ、異常を分析する人工知能などが必要になります。リアルタイムでデータを提供・解析し、タイムリーに要求を実行するためのコネクテッド機器を連結したものを「コネクティビティ・ネットワーク」と呼びます。

コネクティビティ・ネットワークは拡大の一途を辿っています。2018年には7億9860万の携帯電話回線接続を装備したIoT機器が存在し、2024年までには31億4550万に増加すると予測されています。5G・6Gの登場によって通信速度は驚くべき進化を遂げ、LPWA(Low-Power Wide Area)などのネットワーク・ソリューションも登場しています。LPWAとは、既存の携帯電話回線よりも広範囲での通信を可能とする技術で、地下などのネットワークが制限されたエリアでも効果を発揮します。今後のテクノロジートレンドを占う上で重要なキーワードになるでしょう。

人工知能とデータ分析もまた、スマートシティに欠かせないテクノロジーです。それらは状況をリアルタイムに解析し、意思決定者に対して解決策を素早く提示する役割を担います。例えば、バスや電車のサービスを最適化して人件費を削減したり、街全体の交通量を分析して渋滞を緩和するルートを提示したりします。

そこで重要となってくるのが、膨大なデータを記録・転送し、処理するための計算能力です。鍵を握るのは、エッジコンピューティングとデータセンタの2つ。サーバやネットワーク機器をはじめとするIT機器を設置・運用するデータセンタは、ご存知の方も多いかもしれません。一方、エッジコンピューティングは次代のトレンドワードとして注目を集めています。

一般的に普及しているクラウドコンピューティングが、データをクラウドに転送し、蓄積する「集中処理型」なのに対し、エッジコンピューティングは「分散処理型」に属します。その名の通り、エッジ(ネットワークの端末機器)に近い通信エリアでデータを処理することで、クラウドに比べてサーバへの負荷を軽減し、遅延のない“真にリアルタイム”な計算処理を可能とします。また、機密データを蓄積するクラウドに対し、エッジでデータを処理するため、セキュリティ面での信頼も高いとされています。

つまり、コネクティビティ・ネットワークにおける最大の課題はセキュリティにほかなりません。機器やセンサを電力網や公益設備、ビル管理システムなどに繋ぐことは、同時にサイバー攻撃の対象が広範囲に及ぶことを意味しています。交通信号や冷暖房システム、医療機器などもネットワークに繋がっていることを考えると、そのリスクは人命にも及びかねません。安全・確実なセキュリティもまた、スマートシティには欠かせない重要な要素のひとつなのです。

最後に、スマートシティ市場の規模を見てみましょう。市場の総価値は2025年までに3兆ドル(約320兆円)を超えると予測され、インフラ開発、テクノロジー統合、エネルギーおよびセキュリティ・サービスなど、そのビジネスポテンシャルは多様にして計り知れない規模を備えています。

2025年までには世界26都市が「機能的なスマートシティ」に分類され、各国で新たなプロジェクトが進むなど、さらなる発展が予測されるスマートシティ市場。詳細な市場予測や成功の要因・課題などは、ホワイトペーパーにてご覧ください。

ホワイトペーパー「スマートシティ」

ダウンロードできるホワイトペーパーでは以下項目についても 詳述しています。

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  • 都市景観に与える影響
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