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イオンとオゾンによる空気改質 ニューノーマル時代の家電で世界が求める標準機能に(前編)

清潔・清浄な居室空間を求める消費者が世界中で急増

一般消費者の健康維持や衛生に対する意識が急激に高まっています。居室空間の中を漂うPM2.5やカビ、花粉、ハウスダストなど、健康を害する目に見えない要因を取り除くため、空気清浄機を利用している家庭は多いのではないでしょうか。また、こうした空気清浄は、生活空間の質を高めるため、一般家庭やレストラン、ホテルなど人が利用するより多くの場所でタバコの分煙や脱臭などに使われるようになりました。

日本は、清潔・清浄な空間を求めることに関して、国民の意識が世界の中で際立って高い国です。このため、空気清浄に対する消費者ニーズが高く、その分、空気清浄の技術も発展してきました。これに加えて近年、先進国を中心とした健康維持に対する意識の高まりと、新興国での生活水準の向上によって、世界中で空気清浄のニーズが高まってきました。こうした時代背景から、家やオフィスやクルマの中の環境、さらには普段利用している機器や道具を清潔・清浄に保つための技術が、家電製品や住宅設備を高付加価値化するためのポイントになりつつあります。さらに、新型コロナウイルス感染症によるパンデミックによって、その動きがますます加速しています。

ムラタが長年培った技術の粋を注いだイオナイザ/オゾナイザ

村田製作所(以下、ムラタ)は、空気分子をイオン化するデバイス「イオナイザ」と、オゾンを発生させる「オゾナイザ」を開発。「ionissimo(イオニシモ)」と呼ぶブランド名で、家電製品などの高付加価値化に向けて提供しています。

イオナイザ/オゾナイザは、ムラタが長年培ってきた高圧回路技術や絶縁技術、さらには構造設計技術を注いで開発したデバイスです。低電圧で効率的にイオンを発生させることが可能であり、家電製品などに安全性と信頼性を維持しながら、高レベルの空気改質機能を付加することが可能です。また、独自の構造設計と回路設計を採用することでモジュールの小型化を実現。家電製品内部の狭いスペースにも組み込むことができます。

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図1 ムラタのイオナイザ/オゾナイザとその代表的効能

ムラタのイオナイザ/オゾナイザの効能は、空気清浄、除菌、防カビ、消臭、除電と多岐にわたります(図1)。既に、空気清浄機・によるほこりなどの除去はもとより、エアコンのカビ抑制、冷蔵庫や掃除機内の脱臭、除菌など、様々なユースケースで利用されています。今後は、自動車や介護、ヘルスケア、ペット、インテリアなど、より多くの身近な場面でも広く活用されていくことでしょう。

コロナ禍を契機に世界で広がる居室空間の空気改質のニーズ

2020年、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、世界の人々の生活様式は一変しました。目に見えないウイルスの脅威から身を守るため、日常的に除菌・抗ウイルスに気を配る人が世界中で増えています。そして、空気清浄機やエアコンに、安全で清浄な居室空間を作るための機能を強く求めるようになりました。ムラタでイオナイザ/オゾナイザの商品企画に携わる担当者に、空気の改質に対するニーズの変化とイオナイザ/オゾナイザに望まれている機能について聞きました。

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モジュール事業本部 パワーモジュール事業部マネージャー 横山

除菌・抗ウイルスが当たり前の日常行為に

――私たちが生活している環境や日常利用している家電製品などの衛生管理や清浄化に対する消費者のニーズはどのように変わってきているのでしょうか。

新型コロナウイルス感染症の世界的な流行を境に、特に除菌・抗ウイルスに対するニーズが急激に高まりました。今では、一般の方々がアルコール消毒をしている姿を、商業施設やオフィスビルの入り口など至るところで目にします。これまで全く見なかった消毒という行為が、日常的行動へと変わってきたのです。「ニューノーマル」という言葉を、様々な場面で聞くようになりました。マスクの装着や都度の除菌といった行為や除菌・抗ウイルスに効果がある器具や装置の活用が一般化し、同時に定着化しつつあります。

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図2 世界中で除菌・抗ウイルスに向けた行為が一般化

――これまで日本では、衛生的な環境を好み求める国民性から、衛生管理や清浄化の取り組みが進んでいたように感じます。コロナ禍によって、同様の取り組みが世界中に広がったのですね。

マスクの装着が好例ですが、新型コロナウイルスの流行が始まった当初には、マスクを装着するという文化が世界にはほとんどありませんでした。それが今では、一般的、日常的な光景として世界中に広がりました。世界の人々の衛生管理や環境の清浄化にたいする考え方が確実に変わってきた証しです。こうした行動の多くが、コロナ禍が終息した以降も継続する可能性が高まっていると考えます。

――すると、除菌や抗ウイルスの効果が期待できる空気清浄機のような家電製品の商品価値が高まってきているのでしょうか。

コロナ禍以前にも、空気清浄機やエアコンは、PM2.5による健康被害の予防などを期待する一部の国の消費者へ着実に広がっていました。これが、コロナ禍以降には埃やPM2.5の除去だけでなく、除菌や抗ウイルスの効果も得られる機種が、日本だけでなく、欧州やアジア圏などで広く利用されるようになりました(図3)。そして、こうした高付加価値な空気清浄機やエアコンの需要が、世界中で急激に高まってきたように感じます。

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図3 コロナ禍を境に、イオナイザ/オゾナイザの重要性が高まり、市場も拡大

また、空気清浄機のように部屋全体の除菌や抗ウイルスを狙った家電製品だけでなく、最近では、不特定多数の人が直接触れるモノに対する除菌や抗ウイルスの効果が期待できる装置の引き合いが増えています。イオナイザやオゾナイザは除菌・抗ウイルス効果を期待できますから、こうした装置の商品価値も急激に高まっていると言えます。

――常時、居室内の空気を改質したり、除菌したりするだけでなく、必要に応じて除菌する手段も求められているということですね。

その通りです。イオナイザやオゾナイザは、常時利用、必要に応じた都度利用のいずれにも活用できます。

除菌・抗ウイルスを契機に、消臭や防カビなど副次的効果の効能も実感

――イオナイザやオゾナイザでは、PM2.5や臭い、カビの除去など、除菌や抗ウイルス以外の多くの効能が期待できます。世界的には、こうした点でも期待が高まっているのでしょうか。

世界的には、除菌に対する期待が先行している印象です。ただし、コロナ禍を契機に空気清浄機を新たに導入した消費者が、副次的効果である除菌以外の効能も実感することで、徐々にニーズが高まってくるのではとみています。やはり、空気がきれいになったり、カビを抑制したり、臭いを除去できたりすれば、そこに価値を見出す方々が増えてくるのではないでしょうか。これはコロナ禍が沈静化した後にも、継続的に使用していく要因になっていくことと思われます。

――空気清浄機を使用した環境に慣れると、使用前の環境には戻りたくないと思うようになります。空気清浄機を使い始めた消費者は、空気清浄と脱臭・除菌の機能を併せ持つ製品を選ぶようになるように感じます。

脱臭・除菌に関しては、一般家庭だけでなく、小売店やレストラン、ホテル、さらにはこれから普及してくると思われるカーシェアリングなどでも、求められる機能になると考えています。脱臭することや、不特定多数の人が利用する場所やモノをキッチリと除菌しておくことは、消費者が利用する店舗やカーシェアリング会社を選ぶ際の決め手にもなることでしょう。

高付加価値機能からニューノーマル時代の標準機能に

――現在、イオナイザやオゾナイザは、どのような機器に組み込まれているのでしょうか。

空気清浄機やエアコンに多く組み込まれています。主に、日本製のハイエンド機種などに搭載されています。これからは、日本製以外のハイエンドモデルや普及機などにも搭載される方向へと進むとみています。

――エアコンでは、もはや付加価値の高い機能ではなく、標準機能として、除菌など空気の改質機能が搭載されるようになりつつあるわけですね。

標準装備すべきニューノーマルな機能として搭載されつつあるように感じます。除菌などの手段として、イオナイザ/オゾナイザを活用する価値は高いと思います。

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