ノイズ対策技術 / 事例紹介(民生)

ホームオーディオ用音声ラインノイズ対策ソリューション(2)電源ライン

電源からオーディオ回路への影響と対策

オーディオ機器から良質な音を出力させるためには、電源品位も重要です。

図1は、ホームオーディオの電源コンセントに別の機器が接続されていた場合のTHD+Nの結果を示しています。

電源ラインに対策が行われていない場合には、可聴領域全体的でTHD+Nが悪化しているのに対して、対策を行ったものはTHD+Nが改善し、音質が良くなることが分かります。

電源ラインの対策としては、低周波から高周波まで対策が行える、大電流対応コモンモードチョークコイルPLT10HHやブロックタイプエミフィルBNXシリーズが効果的です。

両シリーズは電源ノイズ除去のために様々なセットで採用実績があります。

図1 電源回路からの侵入ノイズと対策例の図
図1 電源回路からの侵入ノイズと対策例

対策部品:[電源ラインノイズフィルタ]

図2 電源回路対策時の音質測定結果の図
図2 電源回路対策時の音質測定結果

オーディオ回路から電源への影響と対策

ホームオーディオではACコンセントから電源供給されることが多く、電源ケーブルへの伝導ノイズがEMC規格で規制されています。そのため、オーディオ再生時にノイズが電源ラインに漏れ出ていくことを防ぐ必要があります。

基本的にはACアダプタもしくはACDC電源部でノイズがカットされるように工夫されていますが、ノイズ源となるデジタルアンプの電源部で対策を行っておくことで、ノイズ問題はより回避されやすくなります。

図4は電源ラインから漏れ出てくるノイズを測定した結果です。

デジタルアンプのスイッチング周波数の高調波がノイズとして伝導しておりるのが分かります。大電流対応コモンモードチョークコイルPLT10HHやブロックタイプエミフィルBNXシリーズを搭載することにより、20dB以上の改善効果が得られました。

図3 D級アンプから電源回路への流出ノイズ対策例の図
図3 D級アンプから電源回路への流出ノイズ対策例

対策部品:[電源ラインノイズフィルタ]

図4 対策部品使用前後の電源ノイズ測定結果の図
図4 対策部品使用前後の電源ノイズ測定結果

PLT10HHやBNXを使用することにより、電源回路側からオーディオ機器側に侵入するノイズ対策と、オーディオ機器側から電源に流出するノイズの両方を兼ねることができます。

電源ライン対策ラインアップ一覧

音声ラインノイズ対策ソリューション

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