インダクタガイド

超小型0402サイズで世界トップのQ特性を実現!!

※当記事は2013年3月に当社HPにてリリースした内容を再構成したものです。

超小型0402サイズで世界トップのQ特性を実現!! 0402サイズ高周波チップインダクタ LQP02TQシリーズの量産開始について

 

<まえがき>

株式会社村田製作所は、スマートフォンに本格的に採用が始まっている超小型0402サイズ (0.4×0.2mm) のフィルムタイプ高周波チップインダクタ*1「LQP02TQシリーズ」の量産を開始しました。
本製品は、当社従来品と比較し、周波数2.4GHzにおいてQ値*2特性が約30%向上し、0402サイズでは世界トップクラスのQ特性を有します。また、インダクタンス値の狭偏差タイプ、幅広いインダクタンスラインアップにより、電子機器のさらなる小型化、高性能化に貢献します。

<商品化背景>

スマートフォンをはじめとする小型モバイル機器のマルチバンド化、多機能化、高機能化に伴い、搭載される部品の数は増加しています。

一方、各種モバイル機器の一層の小型化に伴い、超小型0402サイズの採用が本格化しています。当社ではすでに0402サイズの高周波チップインダクタLQP02TNシリーズを量産していますが、小型モバイル機器のさらなる小型化、高機能化に貢献すべく、0402サイズにおいて新たにLQP02TQシリーズを商品化しました。

本製品は、当社独自の最新微細加工技術を用いて最適なコイルパターンを形成すると同時に、L字電極構造を採用することによって、0402サイズにおいて世界トップのQ特性を実現しています。
新シリーズLQP02TQ6N8 (インダクタンス値6.8nH) の周波数2.4GHzにおけるQ値は30と高く、当社従来品LQP02TN6N8におけるQ値23と比較して約30%向上しています。

また、インダクタのラインアップは0.4nH~10nHまで31アイテムを揃え、インダクタンスの偏差についても±0.1nH (0.4~3.9nH) 、±3% (4.3~10nH) と狭偏差に対応しています。今後さらなる狭ステップ化、インダクタンス値拡大を進めてまいります。
なお、当商品は、RoHS指令*3 での規制対象物質を使用しておりません。

<特徴>

  • 超小型・薄型0402サイズ (0.4×0.2×0.2mm)
  • 0402サイズでは世界最高のQ値を実現
  • 31アイテムの品揃え (インダクタンス値: 0.4~10nH)
  • 狭偏差に対応 (インダクタンス偏差: ±0.1nH[0.4~3.9nH]、±3%[4.3~10nH])

<用途>

  • 携帯電話用高周波モジュール (PA/ANT/SAW/GPS など)
  • スマートフォン、携帯電話 (WCDMA/GSM/LTE など)
  • W-LAN/Bluetooth®など各種無線モジュール
  • 高周波回路全般

<品番>

詳細についてはこちらからご覧いただけます。

<電気的性能>

従来品とのQ比較

 

代表アイテムのQ特性

 

<外形寸法図>

 

<用語説明>

*1 インダクタ:    コンデンサや抵抗器とともに電子回路の基本となる部品で、コイルとも呼ばれている。
主な用途として信号系と電源系の2種類に分類が可能 で、「高周波用インダクタ」は信号系のインダクタに該当し、特に高周波回路などで使用するものを指す。電気信号を伝える回路で主に周波数マッチングやフィ ルタとして使われる。電源系のインダクタは、半導体への電源供給回路で、ノイズ抑制や平滑などの役割を果たす。

*2 Q値:    DF (Dissipation Factor) 誘電正接の逆数で、数値が大きいほどロスは少ない。Q値が高いほど、ロスが少ない高性能なインダクタと言える

*3 RoHS指令:    電気・電子機器における鉛、カドミウム、水銀、六価クロム、PBB、PBDEの使用を制限する指令

 

※当社インダクタについて詳しくは以下をご覧ください。
インダクタWEBサイト

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