インダクタ (コイル)

インダクタガイド
フィルムタイプチップインダクタLQP03TN_02シリーズにおいて、0603サイズで世界最高インダクタンス値となる270nHまでのラインアップを追加しました。スマートフォンや携帯電話をはじめとする小型モバイル機器に搭載される高周波回路に最適です。超小型0603サイズ (0.6×0.3×0.3mm) のフィルムタイプ高周波チップインダクタ*1 において、従来の0.6nH~120nH対応製品に加え、インダクタンス値を拡大し、130nH~270nH対応品を追加しました。
スマートフォンをはじめとする小型モバイル機器のマルチバンド化、多機能化、高機能化に伴い、搭載される部品の数は増加しています。一方、各種モバイル機器のより一層の小型化に伴い、チップインダクタに対しても小型化、薄型化の要求は高まってきています。こうしたなか、部品の小型化を進めながらも、大きなインダクタンス値を実現することが課題でした。
そこで、当社独自の最新微細加工技術と内部構造の見直しを行い、内部に最適なコイルを形成することで、世界トップクラスのQ値*2 を確保しながら、超小型0603サイズでは世界最高のインダクタンス値を実現しました。当社製0603サイズの高周波チップインダクタのインダクタンス値はこれまで0.6nH~120nHでしたが、これを130nH~270nHに拡大することで、回路設計の自由度向上に貢献します。また、インダクタンス偏差は±5%であり、今後さらなる狭偏差化を進め、同時にインダクタンス値の拡大も進めます。
なお、当商品は、RoHS指令*3 での規制対象物質を使用しておりません。
携帯電話用高周波モジュール (PA/ANT/VCO/SAW など)
デジタルTVチューナ
高周波回路全般
LQP03TNR13J02
LQP03TNR15J02
LQP03TNR16J02
LQP03TNR18J02
LQP03TNR20J02
LQP03TNR22J02
LQP03TNR24J02
LQP03TNR27J02
*1 インダクタ:
コンデンサや抵抗器とともに電子回路の基本となる部品で、コイルとも呼ばれている。
主な用途として信号系と電源系の2種類に分類が可能で、「高周波用インダクタ」は信号系のインダクタに該当し、特に高周波回路などで使用するものを指す。電気信号を伝える回路で主に周波数マッチングやフィルタとして使われる。電源系のインダクタは、半導体への電源供給回路で、ノイズ抑制や平滑などの役割を果たす。
*2 Q値:
Quality Factorのこと。共振の鋭さを表す。Q値が高いほど高周波領域での損失が小さく、良いインダクタとされる。
*3 RoHS指令:
電気・電子機器における鉛、カドミウム、水銀、六価クロム、PBB、PBDEの使用を制限する指令。
※当記事は2012年8月に当社HPにてリリースした内容を再構成したものです。
※当社インダクタについて詳しくは以下をご覧ください。
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